眠っていたコートを蘇らせて!

10年着ていないの、いや私は15年もそのまま、いや18年かもしれない!と口々にいいながら、ずっとしまいこんだままになっていたコートをお持ちになってくださる方が続々と。このところお持ちいただくものは圧倒的にその、”まったく着ていなかったコート”が多い。それでも捨てないで今まで綺麗に保管していたのには理由がある。圧倒的に15年前のコートと聞けば、時代を感じるものの、素材の良さというのものは現在のそれらのものと比較してみても、とっても良いものも多くて、たいして着ていない素材の良いそれらをあっさり捨てるには、とっても勇気のいることで、何度か捨てようと思ったものの・・・・・

とも皆様同時におっしゃいます。

着ない理由は何よりも今のサイズ感よりも、たとえばSサイズにしても少し大きめのつくりになっていて、購入当時はそのサイズ感は時代背景もあってか、不思議と気にならなかったものの、今実際に着こなそうと思うと絶対に無理!!と思うような要素がいくつも・・。

 

 

それらの中でダントツなのは、今後何年経っても絶対に着ないだろうと思われるような大きめな肩幅や腕の幅。生地量も多い分、ほかのアイテムよりもその大きさが際立つコート。

(こちらはParisマダムのA様。今回の一時帰国に願永い眠りから起こしてコートを日本までつれてきてくださいました。)

どんなに素材が良くても、丈のバランスが良くても、大き目のサイズを纏えば、いかつい感じに見えてしまったり、大きすぎる肩が時代を感じさせたり、実際よりも体が大きく見えてしまう。そうなると、バランスがとれないので、大体着ないままに放置または、クローゼットの中で永い永い眠りにつくことに・・というパターンがほとんど。

(こちらも15年以上着ていないコートをお直しというよりほとんどリメイク?のY澤さま、ポケット以外はすべて変えます)

そんなコートをどうにかできると聞いて相談したい!お直ししたい!リメイクしたい!(とあっさり捨ててしまう、悩んだまま放置するのではなくて)今年こそはよみがえらせようかと思って、どうせならば綺麗に素敵に信頼できるお店で直してほしいと、当店に次々とやってきましたコートたち。それらは遠くはParisから海を越えて、日本の遠くは仙台、広島、名古屋からと国内外問わず、さまざまな場所からはるばると。

ご相談いただきまして、採寸、バランスチェックを終えたものから、

それぞれお直し作業に入っております。中には、こんな形にしたい!できますでしょうか?と、今年流行のコクーンシルエットの写真を片手にいらっしゃる方もいれば、体にあったサイズをみてほしいという方、ダブルのコートをシングルにしてメンズっぽいコートを女性らしいものになど、ご依頼はさまざま。それぞれの生まれ変わりがとっても楽しみ。

 

いずれにしても、洋服は体を通してこそいかされるもので、どんなに大事にしまいこんでもどこか心に(あ~今年もこのコート一度も着ないままだった)としこりが残ることはあっても、暖かさも嬉しさもないので、そんな中、あえての潔い決断とともにやって着てくれたコートを変身させてご依頼の皆様の元へお返しできればと、思います。

一枚一枚その方を寒い冬から守れますように、そして生まれ変わった姿を愛してもらえますよう仕上げてまいりたいと思います。

※ただいまアウターのお直し、リメイク依頼が混雑期を迎えております。その為通常よりも仕上がり時間を余分に頂くことになります。年内の仕上がりを希望される方は一日も早めにお持ちいただけますようにお願い申し上げます。サロン到着分からの作業となりますのでご了承くださいますよう宜しくお願い致します。

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